DIYでのピザ窯の製作工程の記録です。
いざブログに掲載しようとすると製作の際の重要なポイントとなる部分の画像がかなり足りないことを痛感しましたが、なるべくわかりやすく詳細に説明するように努力しましたので見てください。
ピザ窯設置部分の基礎工事から始めます
まずはピザ釜設置予定の花壇の一角の土を除去する作業からの一歩。
幅1200mm、奥行き2000mmがピザ釜設置スペース。
このスペースにコンクリートブロックの境界設置のための基礎コンクリートを考慮した範囲の土を除去します。
ブロック積みする境界部分は更に掘り下げ大きめの石を詰めるのですが既にここから下は花壇製作の際に全体に大きな石を敷き詰めてあるので前回の基礎コンクリートの高さまでコンクリートを流し込み ブロック積みの準備完了です。
コンクリートブロックは390*190*100のサイズ。
花壇仕切り用として18個使用。
花壇との境界にブロックを2段積みしてピザ釜スペースの枠取り終了です。
ピザ釜設置スペースに砂利を敷き詰め転圧します。
正面になる部分のブロックを上1段削除します。
花壇を作って1年しか経っていないのにもう壊してしまうとは・・・。
計画性のなさで無駄な労力を費やしています。
ワイヤーメッシュはちょっと細いけれどただで貰ったので我慢します。
スペーサーもわざわざ買うのはもったいないので、ダメになったキャンプ用のペグを使用してワイヤーメッシュを浮かせ足りない分は木っ端で代用します。
ポルトランドセメントと砂をトロ舟でよく混ぜ込み水を少しずつ足して練りこみトロミがでたところで砂利の投入です。
間違ってもセメント・砂・砂利を配合した後で水を入れてはいけません。・・・地獄を見ますよ。
そうでなくても砂利の攪拌は重くてつらいです。
出来上がったコンクリートを土間部分に流し込んではまた同じ作業・・・本当につらいですよ。
コンクリートが乾いたところ。
本来なら周辺部も含めて一気に仕上げたかったのですが、さすがに疲労困憊で気力が全く残っていなかったためにパス。
いよいよピザ窯の製作へ
ピザ窯の設計図
それではピザ釜製作用図面を作成します。
今回は(次回の予定は今のところありませんが)火床・焼き床分離型のアーチ式の石釜と決定しました。
ピザ窯の土台をコンクリートブロックで積み上げる
コンクリートの上にブロッックでピザ釜の土台を積み上げていきます。
通常の理想の高さだとブロック3段なのでしょうが設置スペースが既にブロック1段高い状態の土間なのでこれでちょうどです。
ブロック横積みで天板を作り土台の完成です。
コンクリートブロックは390*190*100のサイズ。ピザ釜土台用として24個使用します。
本来の3段積みならばあと8個必要ですね。
耐火レンガと耐火コンクリートの準備
それでは今度は耐火レンガと耐火コンクリートの手配です。ホームセンターには売っていなかったので左官業の知り合いに手配してもらいました。
耐火レンガは並型(D)30*114*65(100個)【写真左】と横ぜり(Y2)230*114*65/50(50個)【写真右】の2種類を用意します。
実際の必要数量は並型82個、横ぜり38個です。
耐火コンクリートはアサヒキャスターのCA-13ST(5袋・125kg)です。
CA-13T(コテ塗り)、CA-13S(流し込み)ネットで調べるとこの2種類はあるのですがCA-13STなんて見つかりません。
たぶんコテ塗り・流し込み兼用だろうと勝手に思い込んでいるんですが・・・
耐火レンガを積み上げる
耐火レンガを仮置きして釜の下の部分をイメージしてみます。
これって意外と大事な作業ですよ。
まずは火床の底の部分を製作です。耐火レンガを底部分に敷き詰めます。
側壁を積み上げ始めましたがアサヒキャスターを使用したため結構面倒です。
何とか図面高さまで耐火レンガを積み上げました。
アーチ部型枠を製作します
これからアーチ部の積み上げですがその前にアーチ部の型枠の製作です。
厚いベニヤ板を使用してアーチの径にあわせた半円4枚をまず製作します。
円を描くには針金とピンを利用した簡易コンパスを使用します。
とりあえず円が2枚できました。これをまた半分に切って半円4枚を作ります。
縦に2本の角材に横に4本の角材を這わせ横に這わせた角材に先ほどの半円プレートを取り付けていきます。取り付けた半円プレートに薄いベニヤ板をRに沿って張り付けていきます。
アーチ部の型枠完成です。
耐火コンクリートがくっつかないように養生テープを貼ってみました。
一番の難関、アーチ部の積み上げです
アーチ部型枠をセットしてアーチ部のレンガ積みの開始です。
今は~もう夏~とても暑い夏~
ということで熱中症対策にワンタッチテントを設置し作業します。
でも・・・やっぱり暑い。
まだアーチ部の側面の時点では積み上げは楽なのですが
アーチ部の上の部分は結構大変なんです。
くさびで間隔を調整しながら揃えていきます。
耐火コンクリートがなかなか下まで流れていかないので苦労しましたが何とか完成です。
中央の穴は煙突設置場所です。
前から見てもきれいに仕上がっています。
(自分ではそう思ってます)
煙突設置場所を作ります
煙突部の基礎部分の形状を煉瓦を削って作成です。アーチ部内径とほぼ同じRにするのに苦労しましたが煙突部のRはディスクグラインダーで削るにはかなり大変です。
この加工した2枚のレンガが煙突部の土台になります。
加工したレンガを煙突部に設置します。
耐火コンクリートで固定します。
アーチ部型枠の取り外し
アーチ部のレンガ積みが完成したので耐火コンクリートが乾き切るまで待って型枠を外します。
内側もそこそこです。
素人にしてはですが・・・
背面のアーチ部分をレンガで埋めます。
一個一個形状を作りながらの作業なので結構時間が掛かります。
前面から見てもきれいに仕上がりました。(自己満足)。
四隅にレンガの足を設置します。
これは焼き床を設置するための足です。
焼き床の製作
それでは焼き床を作るための型枠を製作しましょう。
底板にはイエローコンパネ、側板は余ってた板に養生テープを貼ってあります。
焼き床製作用の型枠の完成です。
型枠にアサヒキャスターを流し込み一晩寝かせます。
流し込んで一旦上面を整えた後は固まるまで何もしないでおくのが良いです。
焼き床の完成です。これを窯内部に設置し両横を耐火コンクリートで埋めます。
(ただ置いておくだけでも支障ありません)
扉を自作しましょう
扉の設計図
それではこれから扉の製作です。まずは設計図を作成して必要部材を調達します。
扉の加工
ホームセンターで3.2tの鉄板を購入して図面の通りに扉の形状を切断します。
ちなみにRの部分はハンドグラインダーに切断刃を取り付け、ケガキ線に沿って一発で切断しています。
躊躇して何回かに分けてやろうとするときれいな曲線にはなりません。
同じくホームセンターで購入した4.5tおよび6tのミガキ棒鋼で扉の枠を製作します。
蝶番・取手を取り付けて釜に仮設置して確認します。
・・・問題は無いようですね。
扉の塗装
それでは扉のさび止め及び装飾のため鉄板に塗装をします。塗布面が少ないので今回はスプレー缶にて600℃までの耐熱塗料です。
扉枠を塗装しました.
扉を塗装しました
扉の組立
塗装が乾いたら再度組み付けし、釜に設置します.
本当は溶接構造にしたかったのですが溶接機を買うほどの予算がないのでビス止め構造とします.
開閉状態を確認します。
・・・問題ありません。
まあまあの出来ではないでしょうか。
扉が熱くなるはずなので内側には10tの石膏ボード3枚重ねこれを0.3tのSUS板で挟み込みます。なんで0.3tなのか?それは安さを求めると0.3tあたりが限界だからです。
完成後の確認です
薪を燃やしてみて釜の状態を確認します。
火を入れたついでにピザを焼いてみました。記念すべき第1号ピザです。
こんがりおいしそうに焼けました。
(実際かなりおいしかったです)。
おまけに(ピール等)
火を入れる前にピールを作っておきました。
買うと結構高いのでホームセンターでアルミ板と木製丸棒を買ってきて製作。
補強のためふちを曲げれば強度は十分です。
ピザ焼きのついでにパンも焼いてみました。
いいんじゃないですか。
美味しい。
この日の為に自由が丘のKUOKAまで行って買ってきておいた丸型メッシュ食パン焼型で丸い食パンも焼いてみました。
見た目はいいのですが中は・・・失敗です。
長年パン焼きを趣味としている人が言うには
「この焼型は上級者用であり初心者が扱えるようなものではない」・・・と。
そんなこと後から言われても今更どうしようもないじゃないか。
先に聞いてもいないけど。