遠く神話の時代に天手力雄命(あめのたぢからおのみこと)が投げた天の岩戸の扉が飛んできて現在の姿になったといわれる戸隠山を中心に開山された戸隠神社。
「天岩戸開きの神事」に功績のあった神々が御祭神として祀られている奥社・中社・宝光社・火之御子社(ひのみこしゃ)と、地主の農耕の神の九頭龍が祀られている九頭龍社の五社からなり、創建2000年余に及ぶ歴史を刻んでいる神社だそうです。
今回はその戸隠神社の奥社と九頭竜社に参拝します。
奥社入り口から随神門まで
奥社の入り口です。
入り口の看板から100mくらい歩くと鳥居が見えてきました。
この先からが奥社の境内です。
下馬牌がありますね。
社寺などの境内は神聖なところなので馬に乗ったままで入ることは禁止されていました。
ですから本来は、ここから先は境内なので馬から降りなさいよという目印ですが、
今風に解釈すれば許可車以外は進入禁止と言うところでしょうか。
でも、その意味をみんなが理解できるかわからないので右側に「一般車両の進入を禁じます」とわかりやすいように立札が立っています。
みなさん鳥居をくぐる時は一旦立ち止まって一礼しましょう。
それと中央は神様が通るので右か左どちらかに寄ってくださいね。
緑豊かな道がず~っと続きます。ず~っとです。
しばらく歩いているとこの看板が現われてきました。
ん!まだ1400mもあるんですか。
これって自然にこんな形状になったんですかね?
だとするとすごいことです。
お風呂に入れてもらえないので垢だらけの木々がたくさんあります。
何百年も経てば苔も生えて当然ですが。
随神門が見えてきました。
これで距離的には参道の半分は歩きました。距離的にはですよ。
奥社の杉並木
これからは杉並木の道が続きます。
ちょっと前からはすでに杉並木でしたがこの先の杉並木はすごいんです。
随神門の両脇に警護しているはずの者が見当たりませんが
もともと仏教と神道が習合していたのが明治時代の神仏分離により寺を分離して神社としたので、以前は仁王様が警護していた仁王門だったのかもしれません。
随神門から向こう側の杉並木を見るとすごい!!!
感動しますよ。写真を見ていただいてもすごいと思われるでしょうが実際はもっとすごい。
巨大な杉の木がどこまでも続いています。(実際には500m続いています)
圧倒される杉並木です。
樹齢400年の杉並木ということですかね。
なにしろ長野県の天然記念物だそうです。
さらに歩いていくとみんなが結構立ち止まって写真を撮っている場所を発見。
これって吉永小百合さんが出てきた祠ですよね。
確かJR東日本のCM。
杉並木を過ぎ奥社まで
あと500mくらいかなというところにお手洗いの看板がありました。
えっこの先にトイレはないの?
念のためにトイレを済ませておきます。
水道は通っていないので山の水を使用しているそうです。
皆さん水は大事にしましょう。
出来れば参道入り口で済ませておくことをお勧めします。
参拝を終えた子供たちが元気な足取りで降りてきました。
この時点ではまだこの先の上り坂の怖さを認識することは無理でした。
子供たちの元気さに騙されました。
最後のお手洗いの先からは石段が続きます。
この石段がだんだん急こう配になっていくんです。
奥社に近づいてからはさらに急な石段。
やっと石段を登りきると左手に戸隠山への登山道、その先に社務所。
奥社と九頭竜社
社務所を通り過ぎるとそこに鳥居と奥社が見えてきました。
さらにいくつかの石段を上がるとやっと奥社に着きます。
奥社社殿です。
石(コンクリート?)造りの社殿なのでちょっと興醒めですが、山肌にある洞窟が拝殿で社殿はそれを覆っているようなものなのでこんな構造になるんでしょうね。
洞窟内は秘密らしいですけど。
御祭神は、天手力雄命(あめのたぢからおのみこと)、天照大御神が天岩屋戸にお隠れになった時に無双の神力をもって天の岩戸をお開きになった神です。
奥社から少し社務所側に戻ったところに九頭龍社があります。
質素な社殿ではあります。
造りも派手な彫刻はなく地味です。
しかしながらこの御祭神である九頭龍大神は天手力雄命がこの地に来られる以前からの地主神ということなので、九頭龍社は戸隠神社最古の神社なのです。
水の神、雨乞いの神、虫歯の神、縁結びの神。
登山に来たわけではありません。
社務所前から見るとこんな山奥のような(標高1350m)風景なのです。
御朱印をもらうのに番号札を渡されて待っている時間が長かったので暇でした。
ここの社務所では奥社と九頭龍社ふたつの御朱印がいただけます。
神聖な場所に住むカエルもやはり普通のカエルとは違うのでしょうか。
奥社そばで見かけたカエルはこんな色をしたカエルでした。
ちょっと脇に入るとこんなかわいいお地蔵さんもおられます。
奥社からの帰り道
それでは来た道を帰ります。
下に見える女性は軽快に下っているように写っていますがとんでもありません。
石段が急なためバランスを崩さないように一段一段慎重に降りているんです。
急こう配なので黙々と歩いている疲れ切った表情の親子連れ。
多分旅行の荷物一式をすべて持って奥社へ来て、帰り道で疲れ切っている男性と、荷物をみんな男性に持たせ手ぶらで歩いて元気そうな女性。
やっと随神門が見えてきました。
とりあえず勾配のある道とはおさらばです。
随神門を過ぎてからすぐ右手には戸隠森林植物園の入り口があります。
参道を迂回して元の道路まで戻ることが出来るので行ってみてもよろしいのでは。