世界で唯一、温泉に入るサルを見る事が出来るという地獄谷野猿公苑。
海外からの訪問客も多いので「Snow Monkey Park」とも呼ばれています。
元々は、猿によるリンゴ畑への被害が出たために駆除しようとしたところ、初代の苑長となる人が猿と人間との共生を目指して、餌が足りれば畑への被害はなくなるという発想で、この地で餌付けを始めたそうです。
料金所がある建物からしばらく歩いていると、現れてきました、地獄谷野猿公苑のお猿さんたちです。
多くの人々が自分のすぐそばを通り過ぎても全く興味を示しませんね。
あくまでも自然体を貫き通すお猿さんたちです。
逆に訪れている人間たちはそのお猿さんたちを避けながら進んでいきます。
訪れたのは9月。
まだ暑い時期だったので温泉に入っているお猿さんはまったくいません。
そばにいる海外から来たであろう人は、「せっかく遠くから来たのにみんな温泉に入ってよ」と心の中で叫んでいるんでしょうね。
でもやっぱりお猿さんたちは誰も入ってくれません。
この温泉は、開苑当時にサルが付近の旅館「後楽館」の人間用露天風呂に入浴するようになったため、衛生面からこの「猿専用の露天風呂」が整備されました。
そして、長野オリンピックの時にスノーボードのハーフパイプ会場となった「かんばやしスノーボードパーク」がそばにあったために、各国の選手やメディアが温泉に入る猿を紹介して、日本国外にもSnowMonkeyとして知られるようになったそうです。
ただ入浴するのは12月から3月の間くらいであって、暖かくなると入らなくなるらしいです。
申し訳ないと思ったのか子ザルさんが一匹、露天風呂に入ってくれました。
猿なのに犬かきをして泳いでいます。
入ってはみたものの熱かったのかすぐに上がってきました。
「あ~あ、熱かった~」と入ったことを後悔しているのでしょうか。
他のお猿さんは全く入る気はないみたい。
そこへ一匹のお猿さんが露天風呂中央の石までジャンプ。
そしてこちらを見てカメラ目線。
「あの目立ちたがり屋のバカが」と怒っているのは親ザル?
山の斜面にもたくさんのお猿さんがいます。
露天風呂前の広場では子ザル達が無邪気に遊んでいます。
母ザルたちものんびりしています。
橋の上でも人間がいても何の興味も示さず自由にしているお猿さんたち。
遠くを見つめ物思いにふけっているお猿さんもいますね。
このお猿さんはすねているのでしょうか。
こんなにたくさんの人間がすぐそばにいて写真を撮りまくりなのに、お猿さんたちはまったく気にもせずに好き放題。
この場所は本来、人間とサルの共生を目指した場所であり、より自然に近い状態でサルを観察するための施設なので、営利を目的として餌を販売しているとか食べ物を売っているとかは一切ありません。
物を食べながらの入場も禁止されているので注意してくださいね。
あくまでも野生の猿を観察する場所だそうです。
猿を刺激する行為はやめましょう。