ジオパーク(GeoPark)とは、貴重な「地質の宝もの」やその地域の自然・文化をまもり、かつ多くの人に知ってもらい、訪れてもらうことを目的としています。
糸魚川市はユネスコが支援する「世界ジオパークネットワーク」の審査を通り、2009年8月、日本で初めての「世界ジオパーク」に認定されました。
糸魚川市には24ヶ所のジオサイトが点在していますが、その中でも最もよく知られている?糸魚川-静岡構造線を見る事が出来る場所へ向かいます。
北陸自動車道糸魚川ICより148号線を長野県側へ進みます。
見学地入り口
しばらく進むとこの看板が見えてきますのでここにある駐車場に車を止めます。トイレと説明板のみが設置してあります。
大断層見学地。
糸魚川-静岡構造線を見ることが出来るところだそうです。
駐車場を出て左側に100m位歩くと遊歩道の入り口が現われてきます。
熊出没注意だそうです。
いつ見ても嫌な看板ですね。
遊歩道前半
遊歩道はこんな道。
駐車場に止まっていた車もほんの数台だけだったしあまり人が訪れそうもないので、もし熊に襲われたら発見される頃には死んでいるんだろうな・・・ということで森のくまさんを歌いながら先に進みます。
幸運にも人と遭遇することはなかったので、恥ずかしい思いをすることはなかったのですが、それはそれで怖いですね。次回から?は熊鈴の携帯が必要です。
遊歩道に入ってすぐのところで川側を見下ろすとJR大糸線の線路が見えます。
糸魚川~南小谷間は老朽化した線路で制限速度が低く設定されているために、一両編成のディーゼル車両が35kmの区間を1時間かけてトコトコ走ります。
ちなみにこちら側はJR西日本ですが南小谷~松本間はJR東日本の管轄なので電化区間です。
「がけは、地球の窓」というパネルがありました。
がけをじっくりみてみるとその場所がどれくらい古いかがわかるそうです。
そばのがけをじっくりと見てみました。
う~ん、どれくらい古いか全くわかりません。
みなさんわかる方はいらっしゃいますか。
私はタモリさんみたいに博学ではないので???です。
フォッサマグナパーク
とアホなことを言ってるうちにフォッサマグナパークに到着しました。
大断層を観察するにはこの階段を降りていきます。
これが糸魚川から静岡まで続く日本を東と西に分断する断層です。
下の方も丁寧に白線にてしるしがつけられています。
川に至る歩道にまで白線が引いてありますがコンクリートで固めた部分に白線を引いて意味があるのでしょうか。
東側は安山岩の地質。
西側は変はんれい岩の地質。
この地質の違いが糸魚川-静岡構造線の境界であるということなんでしょうが、その地質が何を表しているのかがわかりません。
たぶん変はんれい岩が4億年前の岩石で、安山岩が1600万年前の岩石だよということだとは思うのですが。
糸魚川-静岡構造線はフォッサマグナの西端なんですね。
・・・知らなかった!!!
フォッサマグナとは古い地層でできた本州の中央をU字型の溝が南北に走り、その溝に新しい地層が溜まっている地域のことであり、東端については諸説あるそうです。
ただ日本を東と西に分ける目安はこの糸魚川-静岡構造線のようです。
こんなにはっきりと東と西には分けられないような気はしますが。
東日本は北アメリカプレートの上にのっているそうです。
西日本はユーラシアプレートの上にのっているそうです。
みなさん知っていましたか、この糸魚川-静岡構造線がヨーロッパとアメリカの境目であることを。
地球のプレートはこんな風になっているそうです。
でもユーラシアプレートってヨーローッパだけなんですかね。
アジアはどこへ行ったんだ。
ということでわかったようなわからないような中途半端な状態でフォッサマグナパークを後にします。
ちなみにこのフォッサマグナパークは2018年8月にリニューアルオープンしていますので、現在は今までよりも自然っぽくなっています。
遊歩道後半
さらに進み、日本最大級の巨大枕状溶岩を見ることが出来るところまで行きます。
トンネルが設置してあって岩肌がよくわかりません。
案内板には確かにここで見学できますと書いてありますが、カッコ書きでトンネル設置前とも書いてあります。
じゃあ、トンネルを設置してしまった今ではもう見ることが出来ないということですね。
トンネルを過ぎてもずっとネットが張ってあってよく見えません。
枕状溶岩が見れる河原へ
遊歩道が終わったところで河原に降りていくと・・・ありました枕状溶岩。
これが実際の枕状溶岩の岩肌です。
たくさんのソーセージ状の溶岩が川の流れによって削り取られて枕のような形状になるそうです。
短い区間しか歩いていませんがいろいろと勉強できました。
地球規模の知識?が身に付きました。
あなたは東?西?
ついでといってはなんですが、遊歩道を歩いているときに暇にならないようにと糸魚川市の方に設置していただいたプレートが面白かったので紹介します。
「あなたは、東?西?」。
質問がオレンジ色になっているのが断層の西側に設置してあったプレート。
青色になっているのが断層の東側に設置してあったプレートです。
お正月の雑煮の餅の形は?
私の家は四角なので東日本。
灯油のポリタンクの色は?
私の家には青も赤もあるので引き分け。
お弁当の定番といえば?
おにぎりなので東日本。
味付けの基本、だしは?
我が家は昆布なので西日本。
結果は2勝1敗1引き分けで東日本の勝ち。
ということで大断層見学地の旅?は終わりました。
帰りは遊歩道を引き返して熊に遭遇したらいやなので川の向こう側に出て戻ります。
帰り道で大糸線の電車
大糸線の踏切に近づいたらなんと遮断機が下りて、南小谷行きの電車が向こうのトンネルから出てきました。
一両編成のディーゼル車。
糸魚川-南小谷間のJR西日本管轄区間は電化されていません。
電車が通り過ぎて遮断機が上がったので踏切を渡るとすぐにまた遮断機が下ります。
そうなんです。
大糸線は全て単線であり、その中で根知駅は列車が行き違いを行なう糸魚川-南小谷間で唯一の交換可能駅なのです。
今度は糸魚川行きの電車が踏切を通過します。
一日に9本しか走っていない電車に遭遇するなんて、やはり私の日頃の行ないの良さがそうさせるのでしょう。